麺や食堂 神奈川・本厚木





【本厚木ラーメン巡り前編】

見上げた上空は曇り空で午後から雨の予報が出ていたものの、何処からともなく淡い陽の光りを感じた、四月下旬休日火曜日の午前中であった。そんな今日は先日買ったラーメン本で、やや遠方ながら同じ最寄り駅で気になる二杯を見つけ思わず出掛けることにした日であった。

早出の通勤よりも早い午前9時前に自宅を出発。新宿まで出てそこから小田急小田原線急行電車を利用して向かった。少し前に町田にも出掛けたがそこより遠方で、一人旅モードにもなった今回の本厚木ラーメン巡りと言えた。

言えたが今の今まで平日の小田急新宿駅5番線ホームから出る、10時01分発急行小田原行き電車の混雑が、はたしてどの程度の混雑率かなんて考えた事も無かったが、これが通勤時間帯らしく大変混んでいた車内で、一人旅気分も失せてもうすぐ町田の向ヶ丘遊園でやっと一席あいたロングシートに尻を落ち着けられた状況であった。

それも町田を過ぎた辺りから立ち客もいなくなって、電車は本厚木のホームに身を滑らせて到着した。改札を出たら右手側の相模川の土手に近いこちらだが、そちらは道路が入り組んでおり左に出てから川を目指した。すでに滴が天空からそぼ降る、春の雨に濡れる厚木市内であった。

それほどの距離でもなく、7分程歩いて店頭に到着した。入店するとラーメン店と言うよりも、ここまで来れば駄菓子屋が副業でラーメンも提供している風情があり、それほどまでに展開イメージの内装に入れ込んでいた雰囲気があった。

中央の大きなテーブル席の厨房寄りの席に促されて腰掛けると、自家用車で来店したかの確認があり思わず松戸から電車で来た事を告げ、ラーメン本を見て決めていたメニューでも一番人気となっていた味玉そばをオーダーした。

まもなくするとわざわざ松戸からようこそと、突き出しのような小皿を特別に二つ頂いて、思わずお礼の言葉を告げてありがたく頂戴した。見るとモヤシの和え物と枝豆で、それをつまみながらあらためて駄菓子屋のような店内を繁々と眺めていた。

こちらは50年近く営んでいた「ブラジル」と言う名のラーメン店が、9年前に「麺や食堂」と店名改称して現在三代目の手で更なる進化を遂げて営業しているラーメン店だそう。それで店名表記の右下に、古い店名が印判のようにして表示されているようであった。程なく到着。

おお、やはり手をつけて崩すのが惜しいと思うくらいに、美しいヴィジュアルのラーメンがやって来た。中細ストレートの自家製麺全てがドンブリのスープの中で一つの方向だけに向かっているもので、フォトでなく実際に直視するとこれまたなんとも目を奪われるものがあった。

麺は北海道産小麦をブレンドしているらしく、そのしなやかにして流麗なフォルムはそれ以上に伸びのある質感があり、そのコシは意外な程に弾力感ともに強かったが、その絶妙な細さだけに軽く噛めば切れて喉越しに至るまで人を饒舌にさせた。

やや醤油を立たせた感がありながらも丸みのあるコクを感じさせた醤油スープは、豚骨鶏ガラ魚介のトリプルスープに最高級の醤油を利用しているそうで、煮干しも利用しているようだがハラワタ等を処理したスタイルの出汁感でどれも突出感がなくとても良かった。

先日もスペースシャトルが飛び立ってすでに帰還したが、そんなNASAによって開発された逆浸透膜浄水器から出た純度の高い水を煮出すスープに使っているそうで、通常よりも出汁のコクが出やすいらしく、ラーメンもまた時代が進化したと言っても過言ではなかった。

そんな麺とスープを提供するお店のラーメンの具だけに、そちらもまた非のないよく出来たチャーシューや味玉などであった。気が付けば完食。遠方だが来た甲斐があった美味しラーメンであった。

(左フォト) 味玉そば/風情のある店内/店頭外観 (2010.04.27) ※後編はこちら


 中華そば 麺や食堂 (めんやしょくどう)

 住所:神奈川県厚木市幸町9-6  TEL046-228-3978  定休日:月曜日

 営業時間:11:00〜15:00/18:00〜23:00 ※土日祝日中休みなし

 アクセス:小田急小田原線本厚木駅北口下車。右手海老名方面にガード下を沿うように進んで
       行き、相模川手前の道路を右に折れてガードを潜って少し歩いた左側にあり。



  2010.04.27 店舗の裏手には、一級河川の相模川が流れている。   2010.04.27 店内は駄菓子屋のような風情でまとまっている。



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