麺酒場 まがり 千葉・南行徳







先日何気なく駅の売店を見ていると、地元地方誌「月刊ぐるっと千葉」がラーメンを特集しているようだったので買い求め、暇あるごとにページを捲り県内のラーメン店情報を確認していた。するとこちらのお店のページが、思わず目に止まった。

まずラーメンがなかなかのビジュアル。そして無化調の濃厚スープで、特注の麺を利用しているらしい。場所はそう遠くない場所だが、普段は夜しか営業しない情報に、目を次のラーメン店情報に移そうかと思ったが、よく見れば土日は昼営業もしている事に気がついた。

そんなわけで昼営業をしている曜日まで待つ事にして、そう言えばと危うく忘れ掛けた所を思い出し、出掛けた日曜日の午前中であった。

西船橋で地下鉄東西線電車に乗り換え。しばらく前には、西葛西まで通勤で利用した電車。南行徳で下車すると、やはり以前一時期だけ暮らしていた街だけに、また感慨深いものがあった。

しかも何度か訪問した事があったラーメン店と同じ場所だけに、迷う筈もなくスムーズに店頭へ到着した。腕時計を見ると、開店時間まであと5分だった。

ふと見上げた先の庇の下には、豚さんと鶏さんが結婚して生まれた子供のようなキャラクターが描かれており、こちらのオリジナルキャラっぽく、ゆるキャラにしては可愛いかった。(勝手にゆるキャラにしない)

程なくして開店時間となり、お店の方が出て来られ、丈の長い立派な暖簾が店先に掛けられた。住宅街の中にあるこちらだが、店舗もぽつんぽつんと見受けられる、そんな周辺のこちらであった。

店内に促され券売機はなさそうだなと、確認してからカウンター席へ座ろうとすると券売機に促され、明るい外から落ち着いた暗さの店内に結構小型の券売機もあって気が付かなかった次第だった。

そこで味玉らーめんに、ミニちゃーしゅー丼のボタンも連打し、出て来たチケットを厨房の中におられた店主に手渡して座ろうと思っていた座席に深く腰を降ろした。

こちらに来るきっかけを作ってくれた雑誌の名前を上げて、帽子を被って今風のファッショナブルな感じに決まっている店主と世間話しを始めつつ、ここにお店を開くまでのそんな事をさりげなく確認させて貰った。

店主の知人が営まれるバーで、葛西駅前のビル2階にある「ソウルソニックカフェ La Face」を昨年の二月から間借りしてラ−メン店を始めたそうで、バーが営業していない昼の時間を利用して営業していたらしい。

店名の由来がおもしろく、「間借り」して始めたから「まがり」だそうで、でもどこかシンプルに響くいいネーミングだと思う。一年間の契約だったそうで、今年の2月でその間借りしたお店は閉店させたそう。その後間借りする事なく、営業できる貸し店舗を探したらしい。

トラック屋台から創業して、現在は佐倉市内で営業している「ら〜めん松信」さんが、その間に開いていた元店舗のこの場所が、まだ借り手を探していた事を知り、店主自信も以前通っていたラーメン店だっただけに、店名を変える事なく七月からこちらで営業を再開させたらしい。

ふと見ると店主は、先程からチャーシューをカセットバーナーで炙っており、その炎の音が結構低く鈍い音を立てて店内に広がっていた。しばらくすると後続客が続いて、僅かのあいだに店内は盛況となって行った。程なく到着。

おお、やはり美しいビジュアルで、これは美味そうだった。茶濁した鶏豚骨の濃厚そうなスープで、しっかり炙っていたチャーシューはかなり分厚いステーキのようなもので、ドンブリの中にそれは置かれてあり、その上に白ネギがそがれた感じに切られてあった。

メンマに見えるそれはエリンギのソテーで、それを先行して口にするとエリンギらしいプリプリした食感がとても良かった。スープは鶏が中心だそう。さぁ、それではと行かせて貰えばこれがもう、いやいやいや、美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

麺は丸富製麺さんに特注して作って貰っているそうで、中太の厚平打ちの多加水麺で、これが実にムチムチしながらも濃厚スープを拾い上げており、塩気を抑え気味にしている分いい風情が感じられた。

岩海苔もまたそんな中で意外と合っていて、味玉子も半熟具合が良く、チャーシューもやはりいい感じで、そこに白ネギがさっぱり感を演出していた。それにしてもメンマの代替具材のように入っていたエリンギは面白かった。

そもそもメンマは本来シナチクと呼ばれて長い間ラーメンの具として定着して来ているが、戦後まもない頃に丸松物産と言う会社の先代の会長が麺麻と名付けた。

その名前が一気に広がった経緯がある具で、ナルトの利用が少なくなった今でも広く利用されている。このエリンギはそんな中で、よく出来た具材と言えた。

ミニちゃーしゅー丼も刻まれたチャーシューが多めに入っていて、やはり白ネギがさっぱり感を与えており、とても良いサブメニューとなっていた。気が付けば完食である。

いやいやいや、生姜が多めに感じて、そこにややごく僅かな苦みを感じたものの、そのオリジナリティ自体は大変に良いものがあり、なかなかの路線の目新しさを感じた美味し鶏豚骨濃厚進化系無化調ラーメンであった。

(左フォト) 味玉らーめん/ミニちゃーしゅー丼/店舗外観/可愛いキャラ (2009.12.13)


 麺酒場 まがり

 住所:千葉県市川市南行徳1-14-10   TEL047-356-3944   定休日:月曜日

 営業時間:火曜〜金曜17:30〜24:00/土日祝11:30〜20:00※材料なくなり次第終了

 アクセス:東京メトロ東西線南行徳駅下車。改札を出たら左手の東京湾方面の階段を降りる。正面
       にある居酒屋「とり鉄」左手の道路を進んで行き、突き当たりを左に曲がり150m程歩いた
       左側にあり。



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