池田屋食堂 千葉・木更津







青空から煌めく陽射しが注いで、昨日ほどでは無いにせよ居座る寒気が街を冷え込ませていた、そんな四月卯月前半の休日木曜日だった。

昨日同様に千葉市内で所用があり、本日もまた木更津周辺でラーメンするかとなった。幾つかの候補店の中から悩んだ末に、店名が蕨駅西口周辺で営業する読み方は同じ池田家食堂を思い出したこともあって、こちらが浮上して訪ねることにした。

そんなわけで、千葉から内房線電車に飛び乗って、昨日と違って青空広がる木更津へやって来た。

路線バスで周辺まで行けると知って、その日東バスのシーアイタウン行きに乗り学校前停留所で降車した。それほどの距離ではなかっただけに、帰りは歩くかと思いつつこちらへ向かう。

明治33年創設の100年以上の歴史を有する、そんな千葉県立木更津高等学校の周辺に位置するこちらで、そのグラウンドを横目に進んで行った。

創設の前年に中学校の設置が義務付けられ千葉県立千葉中学校木更津分校として開校し、昭和23年に学制改革により新制高等学校になったようだ。

グラウンドのフェンスを回り込むようにして歩いて行くと、学校の正門があり、その前にコカコーラの広告が入るこちらの店名看板を見つけた。

その看板に表記された矢印を目安にして進むと、なるほどそこに風情も良く佇む、こちらの建物が目前に現れた。農家の民家のように広い敷地の私道とも言えない、そんなところを歩いて行くと、その中で営業しているこちらだった。

そんなこともあって、木更津駅から徒歩圏内の市内中心部と言える場所ながら、何処か落ち着ける雰囲気に包まれたこちらで、駐車場はラインもなく何台も停められるようになっていた。

店名が白く染め抜かれた藍色の暖簾が、おりからのやや強い風で時おりはためいては垂れ下がり、その度に傍にある大木の葉がさわさわと揺れていた。

右手には外食店脇でよく見掛ける、高容量のプロパンガスボンベが幾つも並んでいた。その頭上の庇の上には、こちらの電話番号が、道路に向いて表記されていた。

軽く撮影してからさっそく入店して行くと、開店まもない時間ながら常連さんらしき方々が、すでに五人ほどおられる風情ある店内が広がっていた。

右手の奥に厨房がある間取りで、その手前の壁面に短冊状の紙に手書きされた提供メニューが幾つも並んでいた。そこには、営業時間や定休日の案内も一緒に貼られていた。

メニューがすぐそこにある4人掛けテーブル席に腰掛けたが、餃子が提供していないことに気づいた。

そのメニューを確認しつつも、やはり予定通りで行くかとなって、半チャーハンラーメンのセットメニューで行こうと、それをお願いすることにした。

提供メニューの用紙は比較的新しいもので、諸物価高騰のあおりを受けて、そう経たない前に値上げのため書き変えたのかも知れない。

さりげなくいつものように創業時期をお聞きすると、開業して40年近いことを教えてくれた。おそらくは昭和52年前後から、営業を始めたこちらと言ったところだろうか。

奥の方にある本棚には、漫画の単行本がびっしりと並んで、壮観とも言える光景になっていた。ふと見ると傍の棚には、ヤン坊マー坊の人形が、陶製風赤ポストのミニチュアと共に置いてあった。

ヤンマーのマスコットキャラクターで、昭和34年から始まったその天気予報番組が昨年惜しくも放送を終了して大いに話題になったものだ。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、なかなか趣のある味わいで中太気味の麺の風合いも素敵なもの。なるほど昭和50年代開業が、理解出来るそんなラーメンと言えた。

その持ち味は濃い醤油色ながら塩気が立つこともなく、微塵切りの玉葱と程よく煮込まれた豚ばらチャーシューもあって、なかなかと言えるほど実にたまらないものだった。房総路のラーメン店らしい、細長い独特なメンマもやはり素敵だった。

背脂が風味づけ程度に垂らされているが、それほどの量ではなくそれだけに立ち昇るスープの湯気は多いものとなっていた。国産米で炊いているらしいチャーハンもなかなか美味しく、それだけに気がつけば完食。精算を済ませて、挨拶して外へ出た。

帰りはバスで無く歩いて行こうと、二級河川の矢那川に出て駅へ向かう。するとその川の土手の両脇には、何本もの桜の花が咲き乱れていた。その桜の木の多さに、ただ驚くばかりだった。

思わずその川の遊歩道に下りて行き、黄色い菜の花も咲いており、周辺の春を満喫しながら歩いた。

一帯は矢那川公園として整備されているようで、この時季には遊歩道だけにクルマの心配もなく、この上ない散歩が愉しめるようになっていた。

いや、かなりとんでもなく絶大に果てなく、なかなかとても素敵で素晴らしく良かった。


(左フォト) 店頭外観/ラーメン/半チャーハン/周辺を流れる矢那川 (2015.04.09)


 池田屋食堂@木更津

 住所:千葉県立木更津市文京5-4-7  TEL0438-23-5591

 定休日:水曜日  営業時間:11:00〜16:00

 アクセス:JR木更津駅東口下車。ロータリー右奥の道路を進み一つ目の信号交差点を右に曲がり
       矢那川に出たら川沿いを歩いて行く。昭和橋に差し掛かったらその通りを右手に進んで、
       また一つ目の信号交差点を右に曲がり、程ない左手の民家奥にこちらがあり。

       または東口ロータリー奥バス乗り場から日東バスのシーアイタウン行きに乗り、学校前停
       留所で降車して行くと早い。その際はその高校正門前にあるこちらの看板で場所を確認。



桜に菜の花も咲いて、これから房総路はお奨め。

こちらの最寄り駅は、JR久留里線起点の木更津駅。

100年以上の歴史がある、千葉県立木更津高等学校の傍。

高校正門前に看板があり、判り難い場所を教えてくれる。

民家の庭の中に佇む場所で営業しているこちらだ。

厨房を囲む壁面に、提供するお品書きがあった。

本棚に並ぶ漫画単行本の蔵書数は、なんとも圧巻。

テーブルの上に用意された卓上調味料。

思わず麺上げしてしまう、美味しい麺だった。

ヤンマーのマスコットキャラクター人形があった。

矢那川の土手が、整備された公園になっていた。

開業してから、40年近くになるこちらだそう。