浅野屋 千葉・市川曽谷







夏の余韻を感じる陽射しが青空から注いでまた気温が30度を越えていた、ともあれ秋と呼ぶにはまだ早過ぎるそんな九月長月中旬の休日金曜日だった。

サイト開設まもない頃からご訪問頂いている方から、蕎麦屋のラーメンをご紹介して貰い、瀧乃庵分店八幡神社前三久庵天乃屋と訪れて、どちらでもラーメン店に負けていない味わいの中華そばを堪能すること出来た。

そんな一店で今年の三月に刊行された「市川そば商組合ガイドマップ」なる小冊子を手に入れることが出来た。それを見ると市川市内の蕎麦店で、まだ他にも中華そばを提供している蕎麦店があることを知って出掛けることにした。

そんなわけで自宅周辺の路線バスに乗り、昭和学院バス停で降車。まずは東菅野四丁目の山彦を目指してその店頭へやって来た。しかしなんと休業中で、諸般の都合で当分の間お休みする予定だそう。

そこで今度はちょっと遠かったがそこからさらに歩いて、北方一丁目の登喜和へ。こちらは営業しており安堵の息をついて入店したまでは良かったが、なんと今年の六月頃からラーメンの提供を中止してしまったそう。

二軒続けての想定外の不食に今日は蕎麦屋のラーメンをあきらめるかとも考え、近くに在ったバス停からJR市川駅行きの路線バスに乗って終点近くのラーメン店へ行くかと一度は思った。

しかし乗ったその路線バスがもうすぐ先ほど降車した昭和学院バス停に近づくことに気がつき、思い直してそのバス停で路線バスを乗り換え曽谷バス停で降車。小冊子に紹介されているもう一軒に行こうとなった。

その道すがらにあった、しばらく前に閉店した野口軒は、すでに建物が跡形も無くなっていた。マルエツを越えて行き、ヤマザキデイリーストアー先の信号の路地を右折。

曲がれば前方にこちらが見えて、蕎麦屋らしい濃紺の暖簾が店先で揺らいでいた。先程が先程だけに、一抹の不安を感じながら入店。

すると前方の壁面にお品書きがあり、その中に中華そばの文字を確認。とりあえず思わず脳裏に浮かんだのは、三度目の正直とはこのことだな、だった。先客で比較的賑やかな店内が待っていた。

空いていた奥のテーブル席に腰掛け、お店の方に小冊子を見せてこれを見て来たことを告げると快く迎え入れてくれた。ともあれまずは、中華そばをお願いした。

蕎麦通の方ならご存知かも知れないが、浅野屋は明治5年に東京神田で創業したそば店で、その暖簾分け店のこちらだそう。のれん会である浅和会は明治32年に創設されたようで、麺類業界最古ののれん会となるそうだ。こちらもしばらく前まで加盟していたそうだ。

旦那さんは茗荷谷、そして奥さんは巣鴨の浅野屋で、それぞれ修行していたらしい。昭和41年頃に練馬区石神井の地で念願の独立店を創業させたそう。そこでは4年間ほど営業していたと言う。

その後埼玉県戸田市に移転して10年弱ほど営業し、そして昭和55年この地にさらなる移転。創業46年にもなる市川曽谷浅野屋だそう。本家もまた神田猿楽町で創業し、20年後に現在地の神田松下町(現内神田)に移転している。

壁面のお品書きをあらためて見る。店頭には中華の文字が見受けられない割りには中華系メニューが豊富なこちらで、麺類は中華そば以外にモヤシそばにタンメンにチャシューメン、さらにチャンポンに五目中華そばに何と焼きそばまで。

そして中華ナベを振るチャーハンまであり、各種洋食メニューにどんぶり物とあって、豊富な蕎麦メニューに、もはや食堂よりもメニュー豊富と言っても過言ではなさそう。

そう言えば店頭には丼物と記されているが、どうやらラーメンは丼物のくくりの中と言ったところなのだろうか。程なく到着。それではと行かせて貰えば、もう何とも実に素敵な生姜が適度に利いた東京醤油ラーメン。麺はおそらくこちらも自家製だろう、この麺が絶大に素晴らしかった。

スープは豚ガラ・鶏ガラにショウガ・ニンニク、そして長ネギやキャベツの芯からエキスを取ったものだそう。青菜、メンマ、ナルト、薬味刻み白ねぎ、チャーシューどれも良い仕事の具材。もう気がつけば完食だった。

蕎麦屋だけにもり蕎麦辺りを追加でお願いしようかと思ったが、蕎麦専門店のしかも歴史ある浅野屋の暖簾分け店でチャーハンを口に出来るとは、ラーメンフリーク冥利に尽きることに気がつきチャーハンをお願いすることにした。

すると半チャーハンも出来るそうで、一人前でも良かったがそれで変に浮いて目立っても何だったので、半チャーハンが出来るならそれでお願いしますとお願いした。

まもなく中華ナベを振るけたたましい音が厨房から聞こえて来て、思わず心の中でオオッと唸ってしまった。そしてまもなく来た半チャーハンがまたかなり美味しいものだった。

気がつけば完食。ご挨拶して精算を済ませてお店を後にして、周辺に鎮座する曽谷春日神社を参拝。そして曽谷バス停傍で営業するケーキ&喫茶フランボアでカフェスイーツを愉しんだ。いや、かなりとんでもなく絶大に素晴らしいそんな中華そばだった。

(左フォト) 中華そば/半チャーハン/御献立/店舗遠景 (2013.09.13)


 生そば 丼物 浅野屋@市川曽谷 (アサノヤ)

 住所:千葉県市川市曽谷4-1-24  TEL047-371-1006

 定休日:火曜日  営業時間:11:00〜20:00

 アクセス:JR市川駅北口下車。北口ロータリーより京成バスの市42系統医療センター入口行きor
       市45系統東松戸駅行きに乗車して曽谷坂上バス停で降車。前方のヤマザキデイリース
       トアー手前の左路地を入って少し歩いた左手にあり。

       またはJR本八幡駅北口下車。北口ロータリーより京成バスの本31系統高塚か東松戸駅
       行き等に乗車して曽谷停留所で降車。少し先の信号を左折して600m先のヤマザキデイ
       リーストアー奥の右路地を入って少し歩いた左手にあり。



一番近いバス停は曽谷坂上だが便は少ない。

このデイリーストアーの近くで営業しているこちらだ。

ラーメンメニューも豊富にある日本蕎麦店。

神田に本店がある浅野屋の暖簾分け店。

そう遠くない場所に鎮座する曽谷春日神社。

曽谷バス停傍で営業するケーキ&喫茶フランボア。